「求む。誰も住んでいない家。」
以前、Xにこんな投稿をしました。
かなりストレートな募集ですが、私たちは本当に「誰も住んでいない家」を探しています。
理由は、空き家を一軒丸ごと使って、謎解きゲームの舞台にするためです。
日本には900万戸を超える空き家がある
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、全国の空き家は900万2千戸。
空き家率は13.8%で過去最高です。
1993年からの30年間で、およそ2倍になっています。
その中でも、賃貸用や売却用などを除いた「その他空き家」は385万6千戸あります。
数字だけを見ると「そんなにあるのか」と驚きます。
ただ、空き家の所有者にとっては、単なる統計ではありません。
売れない。壊せない。放置もできない
空き家の相談を聞いていると、簡単には解決できない物件があります。
駅から遠い。道路との接道条件がよくない。建物が古い。
こうした理由から、売りたくても買い手が見つからないことがあります。
では壊せばいいかというと、当然、解体費用がかかります。
だからといって、そのまま放置しておけば、建物は劣化していきます。不法投棄などのリスクもあります。
売れない。壊すにもお金がかかる。放置もしたくない。
所有者にとっては、なかなか難しい問題です。
リノベーションでも、解体でもない
そこで私たちが考えたのが、「第三の選択肢」です。
それが、空き家を謎解きゲームの会場として使うことでした。
面白いのは、不動産としては弱点になりそうな部分が、謎解きの舞台では魅力になることです。
古い和室。
昔のままの台所。
押し入れ。
長い廊下。
そして、家の中に残された家具や生活用品。
普通の店舗を作るなら、お金をかけてきれいにするところかもしれません。
でも「遺産の謎」という物語の中では、その古さそのものが舞台装置になります。
大規模なリノベーションをしなくても、「本物の一軒家を捜索する」という体験が作れるわけです。
静岡でお借りしている家も、ご家族から受け継いだ空き家でした
実際に静岡でお借りしている物件は、以前、おばあ様が一人暮らしをされていた家でした。
その家をご家族が受け継ぎ、私たちがお借りすることになりました。
空き家オーナー向けには、月額3万円でお借りする仕組みにしています。
水道光熱費は当社側で負担し、残置物は基本的にそのままで構いません。大規模な改装もしません。
「古いから使えない」のではなく、「古いからこそ使える」。
空き家謎解きでは、そんな逆転が起こります。
だから今日も、空き家を探しています
もちろん、すべての空き家が謎解き会場にできるわけではありません。
立地や建物の状態など、実際に確認しなければならないことがあります。
それでも、これまで活用方法が見つからなかった家に、別の役割を持たせられる可能性があります。
だから私たちは「誰も住んでいない家」を探しています。
空き家に困っている方と、謎解きを楽しみたい方をつなぐ。
まだ始まったばかりの取り組みですが、一軒ずつ形にしていきたいと思っています。